From Pink 1999年3月号

コーヒーの紙カップが広告メディアに

 レストランやショップに置かれている、広告が入った無料ポストカードのスタンド。レストルームに無料フレームを取り付けて、まるでアート作品のように広告を掲示するシステム(用を足している最中に、視線が必然的に広告へ行く仕組み)。そして、バス停留所の雨風よけの壁部分を使い、回転式で複数の広告を見せることができる掲示システムなど、ニッチな場所や手段でカッコよく、効果的に広告を見せるあの手この手が続々と登場するニューヨーク。新たにターゲットになったのは、コーヒーの紙カップだ。

 数年前、西海岸はシアトルから発祥した、スターバックスコーヒーをはじめとするグルメなコーヒーバーブームは東海岸へじわじわと押し寄せて、マンハッタンにもすっかり定着。おいしいコーヒー一杯で、干渉されずに店内でくつろげるのが受けてか、いまやいろいろなコーヒーバーが乱立状態にある。

 そのおかげで、デリで煮詰まったまずいコーヒーを買う必要がなくなったのだが、その影の薄くなったデリ用のコーヒーの紙カップに広告を印刷した、プロモカップなるものが最近出回っている。白無地か、ブルーと薄茶色のカップ模様か、I Love NY...といった定番もので占められていた紙カップはカラフルに変身。ABCテレビの一連の広告シリーズの紙カップなどは、真黄色に黒の文字がアクセントになっていてかなり派手。ミュージシャンのツアーを告知するような時節物の紙カップもあるそう。

 プロモカップはコーヒーを買った消費者が歩く広告塔となるわけで、注目度や効果はバツグンというふれこみ。すでにプロモカップのコレクターもいるとか。広告が入っているから従来のものよりも安く卸せるという利点もあり、広告主もショップも消費者も、みんながハッピーになれるのがプロモカップなのである。



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