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Cyber U.S.A + 1998年1月
クローンメーカー最期の抵抗とアップル・ストア |
Macクローンメーカーが広告で意思表示元Macクローンメーカーが、「最期の反抗」とばかりに雑誌広告展開している。
たとえばパワーコンピューティング。米版Macworld12月号の表紙をめくると、「OH #$!+(本当は+の横棒は2本)」と、クソッ! というお行儀の悪い4文字言葉を連想させる記号と、アップルのWebサイトに掲載された、パワーコンピューティング買収のプレスリリースのスクリーンショットが目に飛び込んでくる。右ページには、警官らしき人物に男性が運転免許を手渡している写真とともに「Your License, Please.」の文字。
どう見ても、Mac OSのライセンシングの停止と買収されたことに不満を感じ、抗議の意を示していることは明らか。
左ページはさらに見開きで、本体から周辺機器までの在庫一掃セールが行われている。ここでのコピーは「We Lost Our License For Speeding!」。スピードオーバーで運転免許取り上げ=速いマシンを作ったため、あせったアップルにライセンスを取り上げられた…と言いたい訳か。ユーモアが効いていて、勇気のある広告だと思う。日本だったらきっとできないだろうな…。
さらにページをめくると、5年保証が売りだったモトローラの広告が。これも見開きで、左には率直に「The Bad News.」として、Mac OSのライセンシング停止を伝える新聞、雑誌記事のコラージュ。右には「The Good News.」として、「今以上にアップグレードするのにいい時期はありません」と、ここでも在庫一掃セールを行っている。
生産中止になるので不安もあるが、りんごマーク付きを買ったって、コンピュータは2〜3年で過去のマシンとなってしまうし、今後、パワーコンピューティングのマシンのサポートはアップルが行い、モトローラも5年保証を約束しているから今回はやっぱりお買い得。
ユーマックスは残ったものの、高速スピードに低価格のクローンが事実上消えてしまって、どうなることやらの数カ月が経ち、ついにアップルが、11月10日に新しい販売方法と、高速な新製品を発表した。
アップル・ストアはお買い得?
スティーブ・ジョブズ暫定CEOによる、11月10日の「重大発表」のアナウンスにはワクワクさせられた人も多いと思う。
前日までメディアやユーザーは「新CEOにNCの発表も!?」と、現実的なものから、とんでもない憶測で盛り上がり、「Think Different. Really Different」の文字に、チョコチップクッキー、ショッピングカート、ドライバーのグラフィックが張り付けられた、思わせぶりなアップルのWebサイトのトップページが登場して、それぞれが意味するものは…? と推理するのも楽しかった。
が、当日フタを空けてみると、Power Macintosh G3シリーズの新製品発表(これがチョコ“チップ”クッキー)、Webで直接販売を行うアップル・ストアのオープン(ショッピングカート)、カスタムメイドのMac(ドライバー)を注文できるようになったという発表に留まった。
実際アメリカでMacを買う立場でアップル・ストアをチェックしてみると、心配したほど価格は高くない。
G3シリーズの一番安い構成が、223MHz/32MB RAM/4GB HD/24X CD-ROMに15インチのモニタがついて2398ドル。手持ちの大手通信販売会社Mac Warehouseのカタログでは、本体が1999ドルで、モニタが399ドルだから、合計するとまったく同じ価格だった。
それで気がついたのだが、小切手送付先として掲示されていたアップル・ストアの住所がMac Warehouseと同じ、ニュージャージー州のレイクウッドなのだ。ほかの製品の価格もほぼ同じだし、提携しているのかもしれない。
Webだけで通信販売をしているCyberian Outpostの価格は、モニタなしで1889ドルだったので、経験上、ほかを探せばさらに安い価格で購入できるのは確か。
さらにアップル・ストアから購入すると、自分の州以外にある通信販売業者から購入した場合は支払わなくてもいいセールスタックス(消費税)がかかってくるようだ。ニューヨーク州に住んでいる私の場合、ニュージャージー州のMac Warehouseから買ったらセールスタックスを支払わなくてもいいけれど、アップル・ストアからだと支払わなくてはいけない。ニューヨーク州のセールスタックスは8.25パーセントだから、2398ドルの買い物をすると197ドルかかる。新しいZipドライブが買える額だ。
それでも、アップル・ストアがMac Warehouseと同等の価格で直接販売することは評価したいと思う。初心者は雑誌の小さな広告を探して価格で勝負している小さい通販業者からではなく、無料カタログを送ってくるようなMac Warehouseあたりの大手通信販売会社から購入するほうが分かりやすくて無難だろうから、そういった安心感を求めるお客がアップル・ストアで買い物をするのでは、と思っている。
10日のアップル・ストアオープン翌日、最初の12時間でWebサイトに440万ヒットがあったことと、50万ドル分の注文を受けたことが発表された。滑り出しはまずまず好調のようだ。
今月の近況●最新のMacWEEK誌のパワーコンピューティングの広告を見たら、全ての製品にSOLD OUT!のマークがついていた。そして「I think we were just too different...」のコピーとお礼の言葉が。やるなー、パワーコンピューティング。