Cyber U.S.A + 1997年5月
コミュニティのコミュニティ“シリコン・ビレッジ”
 

 関連の会社が密集しているところから、シリコン・アリィと呼ばれるニューヨークのニューメディア業界に、“シリコン・ビレッジ(Silicon Village)”が発足した。

 World Wide Web Artists Consortiumと、New York New Media Association、そしてWebgrrlsの、ニューヨークのニューメディア・コミュニティを代表する3グループが結集し、アイデアや情報を交換したり、交流を計ろうというのが目的の会だ。

 ネットワークのネットワークがインターネットなら、コミュニティのコミュニティがシリコン・ビレッジとなる訳で、お互いに協力しあって、さらに業界を盛り上げていこうという姿勢はすばらしい。

 第1回のミーティングが2月20日に行なわれた。小ホールのステージにはパネリストとして3団体の代表や、Webサイトのディレクターやデザイナー、ジャーナリストらが並び、客席にはニューメディア業界の人々が集まった。

 小道(アリィ)というくらいだから、シリコン・アリィには小規模の会社が数多くひしめきあっている。

 現在の彼らにとって脅威なのは、ニューメディア業界に進出してきた大企業、大資本に、小企業や個人が飲み込まれてしまうことなのだ(もちろん、それらとタイアップしてビジネスしていくことは重要なのだが)。

 小規模な会社がオフィスを借りたり、大容量回線を確保したりに苦労した話や、必要な人材が思うように集まらず、Webサイトで求人をしたものの、常識をわきまえないEメールがたくさん届いたり…といった現場の生の声を聞くことができたのもおもしろかった。

 「1996年は95年のビジネスアイデアが形になってきた年」と、パネリストのひとり、オンライン・マーケティング会社のAgency.comの代表が言うとおり、96年は大きなステップだった。97年はどうなるか? 進化の速い業界だけにシリコン・アリィの行方は予測がしづらい。

 また、パネリストが話すだけでなく、「客席の人たちからも意見を聞き、それに関してディスカッションをしていく」ということで、会を重ねるごとに、実りが多くなりそうだ。

 インターネットとオンラインサービスの違いは? と、聞かれることが多いのだけれど、いまや適切な説明が難しい。オンラインサービスはインターネットへゲートウェイされているし、コンテンツをWebベースのサービスに移行していくという方針もある、…にはあるが、インターネットの大波の間でもがいているのか、近ごろ聞くのは悪いニュースばかりだ。

 まずはCompuServe。社長兼CEOのロバート・マッシー氏が辞任。ファミリー向けのWOW!も華々しくデビューした割には打ち切られてしまったし、ずいぶん前からAmerica Onlineに押されっぱなしで影が薄い。

 AOLも昨年12月に時間無制限の料金制度ができてからというもの、回線が混雑してアクセスできず、広告に偽りありと訴えられたり、アクセスできなかった分の料金のリファウンドに応じたり、大量のメールが届かなかったりと、思い起こせば昨年8月のMacworld Expo/Boston最中の長時間のシステムダウン以来、トラブルが続出している。

 某業界ニュースは「AOLのCEOのスティーブ・ケース氏は、過去半年に信じられないようなミスばかりしている。将来、ビジネススクールではケース氏のマネージメントが“してはいけない”悪い例として取り上げられるんじゃないの!?」と、いじわるな記事を書いていた。

 評判の悪いAOLをダシにした広告を時々みかける。とあるインターネット・プロバイダなどは「AOLを捨ててうちに乗り換えよう!」とWebサイトで宣伝している。私が使っているInterportの新聞広告では「Interportでは大量のEメールが届かなくなることなんてありません」といった広告を出していた。

 そのAOL、クレジットカード番号の変更を伝えてなかったので、自分のアカウントが使えなくなっていた(CompuServeはいままでの支払い状況が良好だったので、利用料金の引き落としができなくても変更手続きを保留にしていてくれたのに)。

 アカウントを復活させようと電話をすると「日本発行のクレジットカードは使えない」と言われる。いままでは使えていたのに! 事情を説明してもとにかく「ダメ」。小切手で支払う方法もあるので、新しくアカウントを作ってからクレジットカード支払いに変えてみてはと言われ、トライした後に確認のために電話をして名前と住所を伝えると、未払いの料金を払わないと、新アカウントは作れないという。まあ、これはもっともなのだが、日本のクレジットカードに切り替えられるかもう一度確認したところ、長時間電話の保留メロディを聞かされた後にできないと言われた。この手の“人によって言うことが違う”現象は、アメリカのサービスではありがちで、だからこそ、ねばれば何とかなるかとも思ったけどダメだった。「もうAOLは使いません!」と言うと、「わかりました」とあっさり電話を切られた。

 「止めたい」と電話をすると、「来月タダにするから止めないでくれ」と引き留められるという話も聞くのに、あっさり切られてしまい、少々ショックだった。

プロフィールより●ついに念願の引っ越しをした。銀行口座や雑誌の定期購読用住所はオンラインで変更OKと便利。郵便の転送をお願いしたら前のアパートのSUZUKIさん宛てのものまで転送されてきた。確かにSASAKIと似ているけどねぇ…。



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