Cyber U.S.A + 1997年4月
「備えよ常に」
 

 1年2か月ぶりに日本に帰って思ったことは、携帯電話で緊急でもなさそうな話を道端でしている人が多いこと(本当に急用でないと携帯に電話をかけるのをためらうのは古いのかしら?)、たばこの煙から逃れられないこと。秋葉原で中古のMacショップを覗いたら、たばこのヤニで黄色くなったSEやPlusがずらっと並んで売られていて、かわいそうになってしまった。

 ニューヨークは公共の場所(オフィスなども)や35席以上あるレストランは禁煙なので、たばこを吸わない者の権利が守られていることを実感した。

 それはさておき、1月初旬のサンフランシスコでのMacworld Expoの帰り道、2年数カ月前に一緒に渡米して苦労を共にしたPowerBook520のスクリーンが割れてしまった。

 不注意で機内持ち込みにするはずだったPowerBookを、キャスター付きバッグのポケットにいれたまま預けてしまったのだ。

 それに気がついたのは飛行機に乗ろうとした直前。一度預けてしまった荷物を取り戻すのはものすごくめんどう、または不可能ということを知っていたのであきらめ、「盗まれませんよーに」と、祈りながら搭乗した。

 数時間後、ニューヨークの空港で、バッグにPowerBookが入っているのを確認したときはほっとした。

 が、しかし…。家に戻って開けてみたらスクリーン上半分に見事にヒビが! PowerBook本体の外傷はナシ。どうやらふたの一点に圧力がかかって、そこからスクリーンにヒビが入ったらしい。バッグを見ると、白く足跡のようなものが…(あー、踏んだな!)。恐る恐る電源を入れると起動したので、なんとか必要なファイルだけフロッピーディスクにコピーした。

 航空会社から損害賠償金がでるはずもなく、Apple Careも海外旅行保険の携行品にも加入しておらず、スクリーンの修理は自費で、ということになる。

 ニューヨークの、アポイント不要、持ち込み修理可のリペアショップ、Tekserveに電話をかけると、部品代と工賃で454ドル、修理には3日間かかるとのこと。2日後には日本に帰るのでこれでは間に合わない。東京ではどうだろうかと、emailやメーリングリストで質問して、修理費やそれにかかる日数を調べてもらったら、秋葉原の某リペアショップで、約6万円でスクリーンの在庫があれば即日修理ということだった(調べてもらった時点では在庫があった様子)。さすが、秋葉原!

 もうひとつ、アメリカのパーツショップiCNにemailで問い合わせをしてみたらスクリーンのみで350ドル。価格はリーズナブルでも、自分では交換ができなさそうなのであきらめる。しかし、このパーツショップ、機種ごとにリストがあり、品揃えが豊富で感心した。

 壊れてからほぼ1か月が経つが、まだPowerBookは直していない。モノクロのスクリーン、8MB RAM、160MB HDの520に、これ以上お金をかける決心がつかなくて迷っている。かといって、新しい1400シリーズは出たばかりで高いし、5300シリーズは価格は魅力的だけど抵抗あるし、最後のDuoとなるDuo2300cもいまひとつ。ショップに行くと、ポケットに入りそうなサイズや持ち歩いても腰が痛くならなさそうな重さのノートブックが売られているので、思わず浮気心がわき起こってしまう。

 日本滞在中は知人からDuoを借り、インターネットを自分なりにフル活用して乗り切った。

 Navigatorのブックマークのファイルをシステムフォルダから取り出して自分のホームページのスペースにアップロードしておくと、外出先でそのファイルにアクセスすることでブックマーク代わりに使えるので便利。書きかけの原稿や資料なども随時アップロードしておけば、どこでもダウンロードして仕事ができる。フロッピーディスクだと、ディスクエラーや相性が悪くてほかのマシンで読めないなんてことが時々あるから、緊急用のバックアップとしてもいい。

 PowerBookのスクリーンを自費で修理することになったときに思いだしたガールスカウト時代(笑)の教訓、「備えよ常に」の精神である。

 特にDuoにはフロッピードライブがないので、“自分のホームページのスペースにファイルをアップロード”は必須だった。

 1年前2カ月に日本に帰ってきたときは、インターネットカフェなどでインターネットにアクセスしていたのだけれど、今回はアクセスできる環境(友達&会社)も増えていて、インターネットのブームと便利さを、またまた実感したのだった。

プロフィールより●エキスポで、新世代OS、Rhapsodyを発表で盛り上がったアップルだが、その直後に赤字やリストラなどのニュースで、盛り上がりは本当に一瞬だった。「Macと心中する!」の冗談が本当にならないように祈りつつ…。



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