Cyber U. S. A.


1996年3月号

Webでサイバーキャスティング




Macとインターネットの最新テクノロジーの関係

 日進月歩のインターネット・テクノロジー。Javaだ、Shockwaveだと騒がれてはいるけれど、Mac版の対応はほとんどの場合、後回しにされてしまっているのが悲しい今日この頃。Netscapeのウインドウには何も現われなかったのに、HTMLのソースを見るとJavaのタグがいっぱい書かれている...などというのを発見してしまうと、自分もMacも世界から取り残されたような気分になってしまう(しかし、日進月歩だけあって、本誌が出るころには少しは状況が変わっているかもしれない)(注!:Netscape Navigator 2.0ではJavaがサポートされなかったけれど、ShockwaveのMac用プラグインはリリースされました! でも、2/13現在でも、正式には公開していないみたい...)

 インターネット上でイベントなどが催されることも多くなったが、現時点でMacのエンドユーザが、最先端テクノロジーを使ってのサイバーキャスティング(中継)を現実的に楽しめるのは音楽くらいだろうか。

 大晦日のイベントをチェックしていたら、サンフランシスコからはアップル主催のApple QuickTime Live! (http://live.apple.com/home.html)、ニューヨークではプロバイダーのTotal New Yorkが、オンラインパーティと称して、Knitting Factoryからのライブとタイムズ・スクエアのカウントダウンを、CompuServeの主催によるシアトルからのライブと、音楽イベントをサイバーキャスティングするというものが目についた。

 ビデオが見られるというStreamWorksを使っての中継も行われたようだが、「Macはオーディオだけです」と但し書きがついていてがっかり。



NYならではのSonicNet

 ニューヨーク発の音楽関連のWebサイトで最近注目されているのが、先頃大手オンラインサービスのProgidyに買収されたSonicNet

 ニューヨークのアンダーグラウンド・カルチャーやミュージックシーンにスポットを当て、各種ビデオやサウンドファイルのアーカイブ、ライブのスケジュールやレビュー、Losers Guideなる、エキセントリックなニューヨーク案内などを見たりできる。ミュージシャンとのチャットも頻繁に行われていて、1月号で紹介した週刊誌Time Outにも、毎週広告を出しているほどだ。

 サウンドトラックのアイコンをクリックすると、RealAudioでBGMを聞きながらブラウズができたり、画面のグラフィックがちょこまかと動いたりと、目(と耳)を引く仕掛けがあちらこちらにしてあるので、眺めているだけでもおもしろい。最先端テクノロジーを追いかけるのもいいけど、やはりアイデアがいいページを作るのだなあと感じさせてくれるサイトなのである。



インターネットバンド!? ADSR

 ニューヨークで活動しているバンド、ADSR(Associated Digital Sound Research)は、自分たちで作ったホームページで、プロフィールや写真、ライブの告知、そして曲のサンプルデータやQuickTimeムービーを公開している。

 テキサス出身の彼らがインターネットを使いはじめたのは1年ほど前で、そのころにバンドの名前もADSRに変更した。音楽関連のサイトで有名なIUMA(Internet Underground Music Archive)に登録して、その後ホームページがニュースグループで紹介された時には、かなりの反応が世界中からあったそう。

 「ドイツ、スウェーデン、南アフリカ、カナダなどからたくさんのEメールを受け取って、メールボックスがいっぱいになってしまったよ」とメンバーのケビン。ラジオ局からの反応もあったが、「残念ながらレコード会社からはなかったけどね」

 インターネットを通じては、いままでに80本以上のカセットテープを売ったそうだ。

 宣伝だけでなく、インターネット自体を、曲やバンドのイメージに取り入れているのがADSRのユニークなところで、Intertainmentなんていうインターネットとエンターテインメントを組み合わせた造語や、モデムのノイズを効果音として曲の中で使ったり、ライブでは改造した電子音の出る電話機を小道具として使うなどして、パフォーマンスを繰り広げている。

 「インターネットはクール! インターネットを通じて、僕たちの音楽を世界中に紹介できるなんてすばらしいよね」と言うメンバーのジーンは、かたときもMacとインターネットから離れられないようで、内蔵モデム付きのPowerBookをいつも持ち歩いているそうだ(電話コードとACアダプタも必携)。

 昼間はチェーンのコピーショップKinko'sで働く彼ら。Kinko'sにはレンタルのMacが設置してあり、それらのメインテナンスやトラブルシューティングをしているそう。実はケビンはMac歴10年、ジーンはサイバーカフェでインターネットの講師をしていたこともあるパワーユーザーコンビなのだ!



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