Cyber U. S. A.


1996年2月号

Toy StoryとNYのWeb grrls!




Toy Story

 11月下旬にアメリカで公開されたディズニー映画「Toy Story」が話題になっている。ディズニー映画といえば話題になるのはあたりまえとも思えるが、ここで注目したいのは、Toy Storyが初のオール3Dコンピュータグラフィックのアニメーション映画ということ。

 6歳の少年、アンディのオモチャたちは、人間がいないときにはまるで生き物のように動きだす。アンディのいちばんのお気に入りはカウボーイ人形のウッディ。そのいちばんの座を奪いそうな宇宙戦士のバズが現われて、ひと騒動が……とストーリーはいたってシンプル。

 3Dとはいえ、結局はアニメーションだし、メインのキャラクタはオモチャたちだから(登場する人間も3Dアニメーションで、こちらの方がオモチャっぽい雰囲気)、スクリーンに展開されるのはまったくのヴァーチャルな世界。けれど、あまりにも生々しいオモチャたちの動きとウッディの声を務めるトム・ハンクスの名演ぶり、それに加えて「ぼくたちは単なるオモチャなんだってば!」と、現実をわきまえたオモチャたちが交わすシュールな会話と、すべてが妙にリアルなのがおかしい(登場する不動産会社名がVirtual Realtyというのには大爆笑!)。

 しかし、そこはさすがにディズニー映画。最後にはファンタジーの世界を堪能させてくれるエンディングが待っているのでお楽しみに。

 さて、映画のWebサイトというと、各配給会社のサイトの中にあるものがほとんどだったが、Toy Storyは、http://www.toystory.comと、独自のドメインネームで展開している。

 キャラクタやストーリー紹介などの基本的な情報はもちろんのこと、フィルムやサウンドクリップ、キャラクタのデスクトップパターンや、簡単なゲームがダウンロードできるので、自分のMacをToy Story仕様にカスタマイズして遊べてしまう。インターネットファンクラブなるコーナーでは、名前や住所、好きなキャラクタなどを登録すると、抽選でグッズが当たる(米国のみ)というのでさっそく登録してしまった。ビデオゲームや本、サウンドトラック、そしてもちろん人形などのキャラクタグッズの展開も大々的なので、Webサイトもこれからどんどん発展していきそうだ。

 ここからリンクされた、映画の製作を手掛けたピクサー社のサイトに行くと、ほかのサイトに掲載された映画評のページに、さらにリンクが張られており、とWebならではの使い方がされている。

 さすがディスニーだけあって、Webサイトもエンタテインメント性十分!


Webgrrls!

 本誌12月号で紹介したWebgrrlsのミーティングがあるというので参加してみた。

 Webgrrlsはインターネットやマルチメディアなどのニューメディア業界で働く、そしてそのような仕事に興味のある女性の「パワーネットワーキング・グループ」。95年の1月に、ニューヨークでインターネットのコンサルティングや雑誌のライターをしているエリザ・アッシャーマンのホームページで、ほかの女性のホームページをリンクすることからはじまった。Eメールを交換するうちに親しくなり、4月にイーストビレッジのインターネットカフェ、@Cafeで6人が初顔合わせ。以来ミーティングを重ね、いまでは独自のドメインでWebサイトを持ち、アメリカ各地、カナダ、イギリス、そしてニュージーランドにも支部がある(近くになければ、自分でも支部を作れる)。これからはエキスポの開催や非営利団体にしていく予定もあるようだ。

 インターネット上だけではなく、現実社会でのface-to-face(ネット上ではなくて、実際に会うこと)のネットワークを目指しているWebgrrls。平日の夜7時、New York誌のHigh Tech Boom Townというタイトルのインターネット、サイバーブーム大特集で取り上げられたせいもあってか、ミーティング会場のオフィスには200人もの女性が集まり、外の寒さとは反対に熱気で暑いほど。ニューヨークという場所柄、アーティストが多いのかと思ったけれど、ほとんどが会社帰りの普通のワーキングウーマンといった雰囲気の人たちだった。

 「新しくサイトをスタートさせました。URLは...」「Webサイトのデザイナーを探しているので、興味のある人は私宛てにメールをください。Eメールアドレスは...」といった感じで、みんなで仕事を回しあっていこうとネットワーク作りに励んでいる。参加していた人たちの、この新しいメディアに対する期待や気持ちが伝わってくるようだ。

 自分のEメールアドレスを登録したら、ニューメディア業界の求人や各種プロジェクトのボランティア募集、ミーティングやクラスの開催などを知らせるメールが2〜3日に一度は送られてくるようになった。女性の集まりというと、フェミニズムがどうの...と、なりがちだけれど、Webgrrlsはビジネス指向。かと言って堅苦しくもなく、「サイバースペースで恋に落ちたことは? あなたの体験を聞かせてください」なんていうアンケート協力のお願いがあったりするのがまたいいところなのだ。



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